メルシー

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すこし前にネットで見て気になったのが『あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」』と言う記事です。

これはイギリス オックスフォード大学で人工知能に関する研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授と同大のカール・ベネディクト・フライ研究員の共著【雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか】の紹介記事でした。

内容をざっくり言うと、AIやロボット技術の進歩により、現在人の手によって行われている職業の大部分がそれらにとってかわられるのでは?と言う点を調査したもので、結論を言うと今後10~20年程度で、調査対象となったアメリカでは、総雇用者の約47%の仕事が自動化される・・・と言うことです。そしてなくなる可能性の高い職業がリストにあげられていました。
その中の一例をあげると・・・。

  • 銀行の融資担当者
  • 不動産ブローカー
  • レストランの案内係
  • 電話オペレーター
  • ネイリスト
  • データ入力作業員
  • レジ係
  • 集金人
  • 税務申告書代行者
  • 簿記、会計、監査の事務員
  • 訪問販売員
  • 塗装工
  • 建設機器のオペレーター
  • 他にも銀行の融資担当者・スポーツの審判・カジノのディーラーなど、多くの職業が記載されていましたが、我々にも身近だと感じる職業をざっとあげただけでもかなりあります。

    で、、我々の職業である『デザイナー』 『ウェブディレクター』 『ホームページ作成技術者』は・・・?と言うと、リストには入っていません。

    ヨッシャ、ホームページ制作会社は安泰だ!!

    などと言うことは全くないでしょう。残念ながら。。。むしろ私は非常に危機感を感じています。

    確かにAI技術が発達しても、感性が重視されるウェブデザインは比較的ヒトの手が必要とされる職業と言える気もします。
    ですが、ウェブデザインという仕事自体がコンピュータを用いて行うものです。今のまま、将来も続いていく・・・とは到底思えません。

    そもそも私がこの仕事を始めた2000年代初頭から今に至るまでを振り返ると、当時はまったく想像もできないほど技術は進化しています。
    我々の仕事環境にフォーカスしてもそうです。まずPCのパフォーマンスが大幅に高速になってるし、PC上で動くアプリもハードウェアの進化に合わせて高機能化されています。
    写真素材だってネットの素材サイトからダウンロードすれば品質の高いものが簡単に手に入るし、かつてはPHPなどのプログラムが分かってないと再現できないような機能もネットを探せば大抵のものは見つけることができます。

    要するに『コンピュータのおかげでメチャクチャ簡単・便利』になっているのです。
    で、これがさらに進化したらどうなるか?
    当然もっとメチャクチャ簡単・便利になるでしょう。
    するとどうなる?

    もうプロに頼まなくてもできるじゃん!

    になるのです。
    実際のところ、すでにそう言う流れはかなりきています。有償・無償の違いはあれ、いずれにしてもプロに外注依頼するよりもずっと安くホームページを作成することのできるツールが出てきています。かつてはそんなツールを使って作られたホームページは、デザイン的にイマイチだったりしたので『やっぱりキレイに作りたいならプロの手で』となるワケですが、今はほんの少し手を入れたり高品質な素材を買ってはめ込むだけで相当なレベルまで作り込むことも可能です。

    それがここから5年、10年の間にまたビックリするほど進化するのでしょう。。。安泰と思える気は、全くしませんね。

    ではウェブ制作会社の未来はどうなる?
    個人的な予測ですが、ホームページ制作は現在の様な中小の制作会社が乱立している状況はいずれ大手数社に集約されていくのではないか?と考えています。
    小規模なホームページであれば、ますます発展〜便利になるであろう制作ツールを使って自社で作るのが一般的になる気がします。一部のクリエイティブな要素だけを外注に依頼することはあるでしょう。なので本当に腕とセンスの良いデザイナーには仕事があるでしょう。とはいえ、そのマーケットは大きくないでしょう。

    となると後はナニが残るのか?私にも分かりません(笑)
    ですが、ヒントは

  • コピーライティング技術
  • ノウハウの教育
  • この2つが提供できるヒトや業者が残れるんだろうな、と思っています。
    結局、我々のシゴトって何だろう?って考えると『ホームページを作ってクライアントに売れるきっかけを作ること』これしかない。
    『キレイなホームページ』とか『スマホに対応したホームページ』なんてのも、エンドユーザーに見やすく好ましいホームページの方が売れる確率が上がるからそうしてるだけであって、ホームページ自体には何の価値もないでしょう。

    で、技術がどんどん進化して誰でも簡単にキレイで見やすいホームページが自分の手で作れる様になったら、我々にやれることは2つしかありません。

    『もっとキレイなもの』

    『デザイン以外で差別化できるナニか』を提供する

    もっとキレイなものを提供するのは非常に困難な気がします。となると、デザイン以外・・・それがコピーライティングだったりノウハウ教育を伝えることなのだと思います。
    なぜならクライアントもキレイなホームページは差別化にもなりにくい、その他のナニかで勝負しなくちゃならない。どこで差別化するのか?と言えば、アイデアだったり、見出しにつけるヘッドラインコピーを工夫するとかしかないでしょう。そう思った際の受け入れ先が求められるのでは?と考えるのです。

    今はそう言ったことを伝えられる制作会社はここ浜松ではあまりありませんが、個人的にはそう言った点を重視していこうと考えています。